クリスマスに対して悪意はないし、楽しんでいる方はどうぞそのまま
幸せに過ごしていただきたい。
しかし、キリスト教徒が1%ぐらいしかいない国で、なぜこんなに
クリスマス行事が変な形で定着したのだろう、という疑問がある。
日本だけではなく、西欧風の近代文明が入ってきた国でも、この
催しは広がっている。
日本に限れば、経済成長とともに豊かになっていく時代の伴走者と
なり、幸せな記憶として人々の生活に浸透していったのでは
なかろうか。
クリスマスプレゼントやケーキなどは、もともとは業者の宣伝で
広まったものであろう。
しかし、贈り物を受け取ったり甘いものを食べた記憶が、次世代に
受け継がれていき、いつの間にか年末の行事になっていった。
もうひとつは、映画や音楽の演出だろう。
大量のクリスマス関連の作品がメディアにあふれており、それを
浴びるように育った世代が、宗教に関係なく、クリスマスは
素敵なものだ、と刷り込まれていったのではなかろうか。
また、バブル世代は、クリスマスは恋人と過ごすもの、という
洗脳を受けており、一時的に社会全体が気が狂ったようになった
こともあった。
これはバレンタインデーも同様で、令和のいまとなってはそこ
までの恋愛圧力はない。世の中が正気に戻ったのだ。
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私のように、クリスマスに特に幸せだった記憶がない人間に
とっては、海外の奇習を眺めている感じになる。
こういう幸せの連鎖から外れた人は、仲間はずれにされた
ような寂しい気持ちになるだろう。
だが、気持ちを強く持ってほしい。
多くの人はクリスマスという雰囲気に酔っているだけなのだ。
その同調圧力に潰されないでいただきたい。
その証拠に、明日以降はクリスマスなどなかったかのように
正月シーズンに突入する。
一時的な熱狂に身を投じることができるのは、若者と馬鹿者だ。
クリスマスに対する熱は、ハロウィンに移ったような気がする。
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このところ宗教の賞味期限を考えている。
エジプト文明やメソポタミア文明のときに信じられていた宗教は、
現在では廃れている。
もし絶対的に正しい宗教であれば、人類が続くかぎり同じものが
信仰されているはずである。
キリスト教は誕生して2000年ぐらい経っているが、6000年後は
どうだろうか?