*[映画]竜とそばかすの姫

平日のレイトショーで観客は15人ぐらい。
女性同士が多かった気がする。


面白かったけれど、情報が多すぎて一回見ただけでは整理できない。
母親の死を受け入れること、父親との和解、竜の正体、現実世界の
恋愛や人間関係などなど、複数の物語が並行して流れていて、
初見ではうまく混ざり合っていない印象だった。


歌姫が主人公だから仕方がないのだが、歌と演技はトレードオフ
なのか、という問題もある。


なぜ見終わったあとでスッキリしないかというと、虐待していた
父親がどうなったのか描かれていないからだし、そもそもなぜ
主人公を殴るのをやめて逃げ出したのかも、一度見ただけでは
分からなかった。そこが一番の問題かも。


もうひとつスッキリしないのは、正義面をしていた執行者が
誰だったのか、明らかにならなかったことだ。
あの世界でスポンサー企業がつくことはどういう意味がある
のかも、よく分からなかった。
というか、主人公以外の人はあの世界で何をして楽しんでいた
のかも分からない。ただフラフラと空間を漂っているだけに
見えた。



多くの人が、これってディズニーの「美女と野獣」だよなぁ、と
感じたはずだ。ベルのキャラクターデザインがディズニーの人だし、
敢えてディズニーっぽくした理由が知りたい。


コーラスグループのおばさんたちは仮想空間で何をしていたのかも
よく分からなかった。これもうまくストーリーにからんでないような
気がする。


と、文句ばかり言っているが、何度も見たら理解できるのだろう。
映像は美しかったし、音楽も素晴らしかった。

*[本]街道をゆく33 奥州白河・会津のみち、赤坂散歩

福島県白河関から郡山や会津若松への旅で、東北の意地のような
ものを汲み取っている気がする。


私が面白かったのは赤坂散歩の方で、これは少しだけ土地勘がある
から、どういう風景か想像できた。
かつて赤坂に住んでいた人をいろいろと取り上げるが、そのなかに
高橋是清がいた。

 明治17年、31歳のとき、農商務省の権少書記官になったのが正規に
官につかえたはじめだったが、これより前、神田淡路町で、友人と
ともに「共立学校」という予備校をおこした。もっとも同校は明治4年
幕臣の佐野鼎の創立によるものだが、鼎の死後衰えていたので、
再興したといっていい。現在の開成学園中・高等学校である。

 当時、大学は一つしかなかった。そのジュニア・コースが「大学
予備門」(のちの第一高等学校)とよばれていたのだが、なにぶん
その入学試験が困難な上に、地方の五年制中学校の内容がまだ
ととのっておらず、とくに英語の実力が受験生に不足していた。
「共立学校」はそのための補修塾だった。



 唐突に正岡子規のことをもちだすようだが、子規が松山中学を
中退して大学予備門を受験すべく上京したのが、明治16年、17歳の
ときだった。すぐさま「共立学校」に入った。
 このときの英語教師が、高橋是清だったのである。
(p265)

まさか正岡子規高橋是清にこんな縁があるとは知らなかった。



もうひとつ、赤坂と直接関係はないが、戦車の話もあった。

 昭和20年の早春に満州から連隊ぐるみ栃木県に移ってきたときの
ことである。その時期に穴を掘った。私どもは、戦車部隊だった。

 当時の日本の戦車は、機械としてはよくできていたが、なにしろ
モデル・チェンジが十数年も遅れていたから、世界的水準からみれば
骨董品で、素のままではとてもアメリカ軍の戦車と射ちあうわけには
いかない。
「だから、相手の横っ腹を射て」
といわれたのだが、戦車というのは牛若丸のようにひらりひらりとは
いかないのである。


 そこで考えられたのは、穴だった。
 私どもが掘ったふしぎな穴は、みずから戦車ぐるみそこにもぐり
こんで、土をもって装甲の薄さを補うというものだった。

 いったいそんなものが役に立つのかどうかは知らないし、そんな
ことをやった国はない。
 あらかじめ予定戦場と思われる原っぱに、自分たちの戦車が
もぐりこむ穴を掘っておくのである。その穴に各車ごとに進入し、
砲塔だけ地上に露出させて敵戦車を射つ。そのあとギアをバックに
入れて猛烈な勢いで後進して穴から出、つぎの穴にむかって躍進する。


 机上の空論もいいとこだが、これ以外、米軍のM24に対抗する方法が
なかったのだろう。M24の75ミリ砲は、わが薄い装甲を豆腐のように
つらぬく。一方、わが57ミリ(あるいは47ミリ)砲は、いくら射っても、
M24の前部装甲にカスリ傷もあたえない。


 そういう穴を、栃木県の不毛の台地にいくつも掘った。大体、その
台地に敵がきてくれるかどうかもわからないというあいまいな根拠に
立った案だから、そのうち沙汰やみになった。私の小隊だけでも
5つか6つ掘ったような記憶がある。


 ともかく堀りあげてみると、哄笑したくなるようにいい気持ちなので
ある。輪郭のくっきりした成就感で、働いたぞという感じでもあり、
小説が一編できあがったときの感じなど、とてもおよばない。
(p281-282)

この、穴を防御に使うというのは「ガルパン」で見たことがある
のだが、実はわりとよくやることなのだろうか。

*[本]街道をゆく32 阿波紀行・紀ノ川流域

徳島県について書かれているが、もう覚えていない。
何度か訪れているが、三好慶長とか蜂須賀家政の話に
なると、なるほど、と思うだけである。


先日、愛媛朝日テレビで放送された「おにぎりあたためますか」が
徳島県で、徳島ラーメンがうまそうだった。


同じ四国に住んでいるのに、どうも内容の薄いことしか
思い浮かばない。不思議だ。

*[本]街道をゆく31 愛蘭土紀行Ⅱ

パート1の4分の3ぐらいまではアイルランドに赴く
までの英国の旅が書かれていて、ようやくアイルランド
入ったと思ったら終わる。
このパート2ではクルマでアイルランドを横断している。


私がうれしかったのは、映画監督のジョン・フォード
ついて語っているところで、アイルランドを舞台にした
「我が谷は緑なりき」や「静かなる男」がどこで撮影された
のか知ることができた。



水曜どうでしょう」の最新作でアイルランドを訪れて
いるが、いつかああいうのんびりした旅をしたいものだ。
たぶんクルマを運転しても気持ちがいいだろうと思う。

*[本]街道をゆく30 愛蘭土紀行Ⅰ

おそらく「街道をゆく」シリーズの最高傑作ではないかと
思われる。
海外編では、これまでモンゴル、中国、韓国、スペインを
旅しているが、なんというか文章のノリが違う。

 ともかくも19世紀のアジアにとって、当時の英国が、
いかに不快で、暴力的で、一面、魅力的で、さらには
思いだしたくもないような自己憐憫、自己嫌悪、劣弱感
という傷をいかに深くあたえた存在であったかについて、
いまの英国人は忘れているか、端から気づいていないに
ちがいない。(p 61)

こういうことをさらっと書いているのがうれしい。

アニメ「かげきしょうじょ!」第1話を見た。

1話しか見てないのに感想を書くのは自分でも珍しいのだが、

名作の予感がする。

(でも作品の評価は全部見終わってから、がモットーだけど)

 

 

登場人物のひとりが身長178cmの女の子で、すごくいい

キャラクターだった。

 

 

唐突だが、Berryz工房熊井友理奈サブカルチャーに与えた

影響、という論文を誰か書いてくれないだろうか。

 

 

熊井友理奈以前にもマンガやアニメで高身長の女の子が登場

したことはあったと思うが、彼女を分水嶺としてそれ以降に

現れたキャラクターがどのくらいあるのか知りたい。

 

 

デレマスの諸星きらりとか、呪術廻戦の高田ちゃんとか、

そういうアイドルが造形されるようになったのは熊井ちゃん

影響ではないか、という仮説を証明してほしいのだ。

 

*[本]本と鍵の季節

期待を裏切られることなく面白かった。
エラリー・クイーンが実際に高校生だったらこんな探偵に
なるのかしら、と思わせる二人組だった。


最初に収録されている「913」の読後感が、内容はまったく
違うのだが「エスパー魔美」で友達の家に盗聴器をしかける
話に似ていてぞっとした。
なんだか映像化してほしくないような感じさえする。


読み進むうちに松倉詩門という人物の陰が明らかになって
いって、この名前はどういう意図でつけたのだろう、と
不思議に思った。サイモンとレイモンドというのは、
ミステリ愛好家にとってはピンとくる名前なのだろうか。


解説を読むと、続編も書くことが明らかになっているそうで
とても楽しみだ。