不要不急とは何か、ということを考えたもので、世間のものさしに
関係なく自分で決めなければならない、という話だった。
その中に、どう解読したらいいか分からない箇所があった。
対談する機会があった。私は経済にはまったくの音痴だったから、
自分の給料を支払ってくれているのはだれか、という疑問を持って
いた。直接にはそれは税金だが、その税金の分は、だれが
実質的に生み出してくれているのか。解剖学で遺体を解剖して
いても、お金にならないことは間違いない。だから竹中さんに
それを尋ねた。そうしたら竹中さんはたちどころに何業が何パー
セントと、実体経済で各業種が占める割合を数字で語ってくれた。
なんとも頭のいい人で、素人の私は感激した。もちろん無知だった
から、経済とは実体経済に他ならない、と勝手に信じていた。
竹中さんはその私のバカ頭からの質問をきちんと理解してくれた
のであろう。もっとも日本のGDPの6割は個人消費だ、などという
余計なことは教えてくれなかったと思う。
この部分である。
表面的には竹中平蔵を持ち上げているようだが、どうも違う。
どう読み取ったらいいのか、誰か解説してほしい。
それにしても慶応大学経済学部には、かつて竹中平蔵、いまは竹森俊平や
土居丈朗のような庶民を破滅させるネオリベがいるかと思えば、金子勝の
ようなゴリゴリの左派もいる。どうなっているのだろう。