日経ビジネスオンラインの記事にコメント欄があるが、

日経新聞にふさわしい読者層の投稿でにぎわっている。

 

先日、小田嶋隆和田誠の追悼文を書いていた。偉大な

デザイナーが亡くなったのに、その扱いが小さいことを

嘆いていて、しみじみと良いコラムだった。

 

このときのコメント欄は、同じように和田誠を追悼する

人や、これから業績を追ってみます、みたいな好意的な

内容が多かった。

 

通常、政治的・社会的なコラムのときは、ネトウヨ

ネオリベたちが罵倒するコメントが多いのに、不思議と

そういう人は書き込んでいなかった。

 

 

橋下徹は明らかに新自由主義者である。

彼は大阪府知事時代、文楽の予算を削ろうとした。

自分に理解できないものは無駄だと切り捨てたのだ。

 

ネオリベたちは、ハイカルチャーにせよサブカルチャー

せよ、あまり文化がお得意ではないようだ。

いや、文化資本が豊かでない環境に育って小金持ちになった

人がネオリベになる、というべきか。

 

芸術を楽しむ人を見るとルサンチマンが刺激されるのか

反知性的な攻撃をする。あるいはサブカルチャー好きな

オタクを見下す。

 

 

新自由主義者が大好きな国はシンガポールである。

では、シンガポール出身で世界的に著名な音楽家や映画監督は

いるだろうか? 俳優や作家でもいい。名前を言えるだろうか。

 

あれほど金持ちが多い国なのだから、そういう人材が出てきても

いいはずなのに、建国以来どうも縁がないようだ。

ネオリベは芸術を育てることができず、よそから買ってくれば

いいと思っているのだろう。

 

私はそういう人を貧しいと思う。