グルメ漫画50年史

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

グルメ漫画50年史 (星海社新書)

誤植や改行ズレが多くて校閲をしたのかどうか疑われるが、内容は面白かった。
なにより、これほどグルメマンガが多いのには驚いた。
いくつかはドラマ化やアニメ化されているので、原作を読んだことがない
けれども見たことがあるのが多数あった。



きちんと調べたわけではないのだが、本書で紹介されているグルメマンガの
多くは、原作と作画に分かれているものが多い。7割ぐらいはそうなのでは
ないか。


もしかしたら、これもグルメマンガの特徴のひとつなのかもしれない。
食べ物や料理に詳しいマンガ家が自分で描く場合もあるだろうけど、編集が
主導してグルメマンガを企画して、原作者とマンガ家を組ませる場合が多い
のではなかろうか。


そのため、いかに料理をおいしそうに、精密に描くか、という技術が、この
50年で向上したように見える。
ビッグ錠の描くカレーやラーメンも、もちろん旨そうなのだが、現在のグルメ
マンガに出てくるカレーやラーメンに比べると、作画のレベルが違う。


たぶん、「エロマンガ技術史」と同様に、グルメマンガ技術史というものを
調べたら、プロならではのテクニックの開発秘話が分かるのではなかろうか。