*[映画]風が強く吹いている

風が強く吹いている [DVD]

風が強く吹いている [DVD]

というわけでTSUTAYAに行ったら映画「風が強く吹いている」DVDが
ちゃんとあったのでレンタルしてきた。一週間で54円(税込み)。
安すぎやせんか? 
(傷が入っていたせいか、駅伝の二区から四区あたりがカクカクして
再生できなかったけど)


映画を見た感想は、まあその、よくがんばって作ったなぁ、と。
主役の小出恵介はさすがにちゃんとしているし、林遣都はたぶん
長距離走のトレーニングをきちんとやっていたので、走り方が
ものすごくきれいだった。


前半はトレーニング、後半は箱根駅伝と2時間ちょっとでよく
まとめているし、テンポも悪くない。
が、センスが絶望的に昭和である。冒頭の小出恵介の赤い帽子を
見たとき、なんじゃこりゃ、と思ってしまった。


ラストシーンも、原作では走にだけハイジが故障したことが分かる
のに、足をひきずるようにゴールしたのはいかがなものか。
もっと分かりやすくしろ、と脚本に口出しした人がいるに違いない。



せっかく見たのにあまり褒められなかったけれど、実写の限界かな、
という気もする。


それに、出演した俳優たちのほとんどがその後パッとしない。
小出恵介は淫行で捕まったし、芸能界を引退した人もいる。
呪われた作品というのは言い過ぎか。
出演した俳優のその後でいうなら、矢口史靖の「スウィング
ガールズ」と正反対だ。
キャスティングの目利きが違うのではなかろうか。



付け加えるなら、原作の小説は女っ気がほぼない。
映像化する人はこれに頭を抱えたと思うが、敢えてホモソーシャル
世界を作っているのだから、無理に女優をねじ込んだりしなくても
いいと思う。


だから、定食屋の娘との恋愛はほぼカットしたのは正しい。
正しいのだが、双子が彼女に告白すると走に告げる場面は
唐突すぎて原作を読んでいないとわけがわからないだろう。


アニメ版はそのあたりをどう処理するのか、楽しみだ。