- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 文庫
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デビュー作だけに、その後の森見登美彦作品の要素が散りばめられている。
クリスマスの「ええじゃないか」騒動は、後のハロウィンを予言しているようだ。
私が好きなのはこの部分だった。
恋愛はあくまで背徳の喜びであり、恥ずべきことであり、できることなら
人目を避けて味わうべき禁断の果実である。それを、さも人生に当然実る
果実のように、ところ構わず食い散らし、汁気を他人に跳ね散らすことの
罪深さを認識せねばならない。
満天下に蠢く、腕を組んだ男女たちに言いたい。
「生きよ、(けれども少しは)恥じよ」と。(p204)
おそらくウェーイ系の人には一生分からないであろう。
それにしても、京都大学の非モテの人たちは、同じ京都大学のモテる人は
ともかく、同志社大学の人々をどう思っているのだろう?