*[本]太陽の塔

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

前に友達に借りて読んだと思っていたのだが、勘違いだったようだ。
デビュー作だけに、その後の森見登美彦作品の要素が散りばめられている。
クリスマスの「ええじゃないか」騒動は、後のハロウィンを予言しているようだ。


私が好きなのはこの部分だった。

 恋愛はあくまで背徳の喜びであり、恥ずべきことであり、できることなら
人目を避けて味わうべき禁断の果実である。それを、さも人生に当然実る
果実のように、ところ構わず食い散らし、汁気を他人に跳ね散らすことの
罪深さを認識せねばならない。
 満天下に蠢く、腕を組んだ男女たちに言いたい。
「生きよ、(けれども少しは)恥じよ」と。(p204)

おそらくウェーイ系の人には一生分からないであろう。


それにしても、京都大学非モテの人たちは、同じ京都大学のモテる人は
ともかく、同志社大学の人々をどう思っているのだろう?