北の国から 2002遺言

北の国から 2002 遺言 [DVD]

北の国から 2002 遺言 [DVD]

去年の7月に録画してあったやつを、ようやく見終えた。
なぜ今まで放置してきたかというと、序盤に登場する竹下景子の息子の
キャラクターが変だったからだ。


彼は携帯電話のメールに夢中になっており、倉本聰は悪意を込めて描い
ていた。どうも携帯電話などのツールに誤解があるようで、とうとう時代に
ついていけなくなったのだ、と思った。


だが、ハードディスクが満杯になってしまい、このドラマをDVDに焼いて
消さないといけないので、気合を入れて見た。
序盤を乗り越えると、やはり面白かった。
過去の「北の国から」の自己模倣もあったが、優れたドラマだった。


ただ、竹下景子の息子は、地井武男に殴られて携帯を川に捨てられてから
何のフォローもなくドラマから消えている。あれはひどい。
Wikipedia によると、あの役を演じた人は芸能界を辞めて大阪で税理士を
しているという。


ともかく、これで「北の国から」をほぼフォローできた。20年かけて製作
されたドラマの完結には、しみじみするものがある。


この「2002遺言」は、なんといっても内田有紀の演技が素晴らしかった。
実際に吉岡秀隆と結婚するのだから、それを知っていて見ると演技を超えた
何かを感じる。あまり作品に恵まれなかった彼女のピークではなかろうか。


一方、宮沢りえは序盤で退場している。
倉本聰の世界では、他の男性に嫁ぐことで主人公との関係は精算される
ようだ。なんか都合がよくないか。



ドラマを見ていると、亡くなった俳優が演技をしていて、あれ、この人
いつ死んだんだっけ、と確かめてしまう。
地井武男は最近だったから憶えているが、杉浦直樹はいつだったか。
「2002遺言」にはもう登場していないが、大滝秀治も最近だった。
そう考えると、田中邦衛は長生きである。


長期間、同じシリーズの映画やドラマが続くと、そのキャラクターが
だんだん丸くなるというか飄々としてくるような気がする。


田中邦衛も、最初の方はまだ生臭いというかキレると怖い感じで、地元
のバーの女性と関係を持とうとしていたりしていたが、後半はキリスト
教の聖者のように、何もかもを赦す存在になっている。


これは「男はつらいよ」シリーズの渥美清と同じで、寅さんも最初は
アクの強いテキ屋だったのに、最後の方は枯れた遊行者のようだった。
全シリーズを見たわけではないが、そう感じる。


マンガでいうと「美味しんぼ」の海原雄山がそうだ。
これはどういう現象なんだろうか? 



戸田恵梨香


℃-ute中島早貴


中嶋朋子


同じような系統の顔だと思う。