人間の強欲は、最初から誰にでもあるのだろうか。
私も欲はあるけれど、大金持ちになりたいとは思わないし、そもそも
そんな能力がないと自覚している。
おそらく、人の心にもとからある小さな欲望が、何かのきっかけで
大きく成長して歯止めがかからなくなったのではなかろうか。
だが、ビル・ゲイツとかウォーレン・バフェットのような突き抜けた
富豪には、あまり強欲というイメージがない。
むしろ、中小企業で成功した社長が大企業に成り上がる前ぐらいの
段階で、その強欲さがピークになるような気がする。
いま、日本で一番強欲な人は誰だろうか。
ゼンショーグループの会長なんかは、エントリーされるのではないか。
ユニクロの会長も、まだギラついているように見える。
こういうブラック企業のトップは、企業規模に関係なく強欲なのかも
しれない。
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私は強欲さを属人的なものとして考えていたが、投資という行為は
小さな欲望をかき集めて巨大な金額にして運用していることを考慮
すると、システムそのものが強欲さを孕んでいるのかもしれない。
それを代替するシステムがない以上、我々はそんなつもりではないのに、
強欲さをむき出しにした暴力の手助けをどこかでしているような気がする。
その意味では、イスラム教の「利子をとってはならない」という教えは
よく考えられたものではないか、と思う。
だが、イスラム世界に強欲な人はいないかといえば、たくさんいるのである。
あれはどういうことなのだろう。
どういうシステムでも、人間の欲望はコントロールできない、ということか。
だから仏教になる、と。うーむ。