他人を自分の思い通りにしたい人がいる。
いくらこの欲望が強くても、権力がなければどうすることもできない。
なので、他人をコントロールしたい欲望に取り憑かれた人は、必然的に権力を
手に入れようとする。
小中学校でいじめの加害者になるのは、そういうタイプの人間で、権力の裏付けは
暴力であったり同調圧力をうまく作ることだったりする。
いじめっ子は学校できわめて効率よく権力の使い方を実験しているのだ。
だが、単純な暴力は、さらなる暴力によって制圧されることを学習する。
普通はこのあたりで、他者をコントロールするのは難しいと気付くのだが、欲望に
取り憑かれた人は、さらに強い権力を求めるか、自分だけの小王国を作る。
さらに強い権力を求めると、官僚か国会議員になろうとする。
小王国を求めると、自分が任された組織で威張り散らす人になる。
(中小企業の社長とかによくいるでしょう?)
どちらも満たされない人は、ネットの中で気に入らない人をむやみに攻撃する。
ツイッターで「滅私奉公」でない日本人にイラついていた国会議員は、他人を
コントロールしたくてたまらない人が権力を求めた一例である。
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他人を思い通りにしたいということは、最終的には自分以外の全ての人間を
支配したいということである。
なんと幼稚な欲望であろうか。
しかし、北朝鮮や中国共産党の権力闘争を見ると、幼稚だと笑ってはいられない。
独裁国家ばかりか、先進国の政治家でも、他者をコントロールしたくてしょうが
ない人が争っている。
どうやら、現在の選挙制度では、この種の人間の当選を防ぐことはできないようだ。
会社の人事でも、東芝の社長を見るように、子供のような人が権力を握っている。
どうにかならないものか。
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教育過程のどこかで、世の中には自分以外のコントロールできない人間がおり、
むやみに思い通りにしようとしても暴力を生むので、お互いに妥協してうまくやって
いくべき、という考え方を教える必要があるような気がする。
それに、他人を思い通りにしようする人に、心を許せる友だちができるはずもなく、
寂しい人生になるのではないか。
それとも、そういう人どうしは、これまでいかに他人を思い通りにしてきたか自慢を
して仲良くなるものなのか。
きっと山ほどいるのだろうな。