Boaz2014-12-08

NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見た。
作家のエージェントをする会社を立ち上げた佐渡島庸平
ドキュメントである。


欧米では当たり前の、作家と編集者の間をつなぐ代理店業は、
長らく日本には定着しなかった。
そういう商習慣だったからだろう。


作業を丸投げされる編集プロダクションは無数にあるけれど、
誰もエージェント業を立ちあげなかったのは、大手出版社の力が
それだけ強かったのだと推測される。


いまは電子出版という武器があるので、紙媒体で出せなくても
作品で勝負できる、と踏んだから独立したのかもしれない。


あるいは、マンガ家の方からも意見を世の中に発信できるように
なり、きちんとした契約がない関係が見直されつつあるので、
代理店業のニーズは増えると思ったのかもしれない。
(それにしては、ヤマザキマリ佐藤秀峰もコルクと契約して
いないな)


いずれにせよ、マンガ業界もようやく近代化した、ということか。



ここから話は脱線する。
私もかつてほんの少しだけマンガの編集を手伝ったことがあった。
そのときは、可能な限りマンガ雜誌を読むようにしていた。
といっても、週刊少年誌と青年誌、月間少年誌ぐらいだったが。


その後、編集の仕事を離れても、しばらくは週刊少年誌と青年誌を
読む習慣は続けていた。
しかし、10年ほど前からそれに疲れてきて、いまは少年サンデーを
購読するだけである。


年代にもよるだろうが、いま、どのくらいの人が毎週マンガ雑誌
目を通しているのだろう? 
私のように、途中から脱落した人は、もう一度雜誌を買おうとは
思うまい。


その一方で、深夜アニメの原作になったマンガに興味を持つ人も
たくさんいるような気がする。
ただ、そういう場合、雜誌ではなく単行本を集めるパターンが
ほとんどではなかろうか。



話を整理すると、マンガ雑誌・単行本・アニメという関係が、どうも
うまく連動していないのではないか、ということなのだが、おそらく
大手出版社はマンガ雑誌スマホで読めるようにしたいのだろう。


それはそうなのだが、私はもう浴びるようにマンガを読む体力はない
ので、必要なのはマンガのソムリエなのである。
アマゾンで「これを買った人はこれも買っています」的なやつの精度を
上げたソフトができたら、便利なのではないかと。