Boaz2014-01-09

1月7日付けの日経ビジネスオンラインに「肥大化する米国の『獄産複合体』」
という記事があった。

米国の受刑者が民間企業の労働力として安価に使われ、それによって
企業が高い利潤を上げる体制を指す

のだそうだ。
詳しくは記事を読んでいただきたいが、米国には240万人の受刑者が
おり、その多くが民間に委託された刑務所で働かされているという。
その平均時給はなんと25セント(25円ぐらい)。ほぼ奴隷である。


しかも、労働組合がないので賃上げ要求もなく、仕事を辞める自由も
なく、病欠も有給休暇もない。
こうした奴隷を使って、少なくとも40億ドル以上の売り上げがあると
いう。なんと恐ろしい社会だろうか。

 それでは何故、受刑者が増え続けているのか。それは麻薬犯罪への
厳罰が法令化されたことが大きい。詳細は避けるが、麻薬を使用・
所持しているだけで実刑が下される法律が73年に施行されたのが契機と
なった。現在の受刑者の実に51%が、麻薬関連の犯罪で収監されている。
殺人犯は全受刑者の約1%でしかない。

 前述したように、73年の法改正以来、麻薬関連犯罪の量刑は容赦がない。
5グラムの覚醒罪を所持していた場合、州にもよるが、仮釈放なしの実刑5年
という刑期が下る。


 さらに「スリーストライク」法が問題を悪化させている。
有罪判決を3回言い渡されると、自動的に終身刑が決まる法律である。
しかも20州以上でこのスリーストライクが採用されている。


私が思うに、麻薬犯罪で捕まるのは下っ端だけであろう。
本当に麻薬で儲けている人たちは、むしろ民間刑務所の株に投資して
いるのではないだろうか。


こんなうまい話を日本が真似ないわけがない。
麻薬は米国ほど蔓延していないだろうから、児童ポルノ法違反などを
強化して、奴隷を集めると予想される。オタク狩りである。


そこまでして金儲けがしたいのか、と問えば、したいのだと答えるのが
意識高い系の人たちなのだろう。
私も知らないうちに受刑者が作った安いものを買っているのかもしれ
ない。安い商品の影には奴隷がいる、と思った方がいいのか。