Boaz2013-04-10

怒り新党」を見ていたら、試着しているときに店員に声をかけられる
のに腹が立つ、というお便りがあった。


それから話は洋服店の店員の傲慢さに移っていったのだが、私もファッ
ション関係の人の態度には前から疑問があった。


といっても、もう20代のころの話なので、今は違うのかもしれないが、
どう考えても服を買わせるような接客ではないのである。
おそらくそうすることによって客を選別し、ブランドの価値を上げて
いたのだろう。


しかし、8割の人はファッションをガンガン攻めていきたいわけでは
なく、かといってダサいのもなぁ……というぐらいのマインドなのだ。


そういうお客さんを一気に取り込んだのがユニクロである。
ファストファッションと揶揄されることもあるが、ファッション業界が
これまで捨てていた客を大きな市場に変えたのだから、文句を言うのは
筋が違う。


もっとも、ユニクロブラック企業だと分かったので、私はもうユニク
ロで服は買わない。というか、ファッションなど基本的にどうでもいい
ので、いつも同じ服でも全く気にしない。自宅警備員だし。


それはともかく、普段着とファッションを結びつけ、イトーヨーカ堂
ジャスコではないブランド価値を作ったユニクロは、今後も売れ続ける
だろう。
個人商店が潰れて、スーパーが繁盛するようなものか。



そもそも論でいうなら、ファッションとは馬鹿にする人と馬鹿にされる
人の差異で成り立つものだろう。
何がダサくて何が格好いいかは、常に馬鹿にする立場が決めるゲームで
ある。


中国の人民服は、そのゲームを無効化するためのものだったが、誰も
ついてこなくなって消えた。


ただ、オッサンはスーツを着ていれば怪しく見えない。
スーツにも差異があるだろうが、少なくとも奇異に見られることはない。
資本主義の人民服である。


そのスーツが表としたら、裏はユニクロのフリースであろう。
ユニクロの社長が大金持ちなのは、資本主義国の裏の人民服を売ったから
である。