Boaz2012-09-08

安価な電気料金と企業の生産性はどのくらい関係があるのだろうか? 


というのも、震災前の10年間は、原発が稼働して安定的な電力が供給
されていたはずである。
その間の経済成長率は、失われた10年と言われるほど低かった。


電気が使い放題でも、生産性は上がらなかったわけで、原発推進派が
脅し文句に使っている、安い電力がなかったら企業はおしまいだ、と
いうのは嘘であることが分かる。


おそらく彼らは、ギリギリでやってきたのだから、高い電気料金という
悪条件が重なると、さらに成長率は悪くなるぞ、と脅迫するだろう。
法人税も下げろと言うだろう。


だが、その悪条件の中で儲けている企業はちゃんとあるわけで、自分の
無能を他のせいにしているにすぎないのではないか。


中小の製造業が苦しいのは、電気料金や法人税といったベースになる
ものが原因ではなく、大企業の無茶な要求をしぶしぶ飲んでいるからだ。
と同時に、取引先を複数持てない経営陣の怠慢でもある。


日本でアルミニウムの精錬とか、電炉で鉄スクラップを溶かすような、
莫大な電力を使用する製造業は、残念ながら厳しいのかもしれない。
ググると、自前の水力発電施設を持っている日本軽金属だけが国内で
アルミニウムの精錬をやっているそうだ)


鉄道会社も大量に電気を使うが、JR東海のように自前でリニア新幹線
建設できるほど儲けている企業もある。
いかに東海道新幹線でぼったくっていたか、安く電気を買う契約をして
いたかが分かる。
こういう企業の電気料金は、多少値上げをしてもかまわないのではない
だろうか。