電器屋の将来

松山に先日ケーズデンキがオープンした。
引き続き、ヤマダ電機の2店舗目がオープンするという。
人口50万の街に次から次へと大型電器店が進出するのはどういう
ことなんだろうか? 


日本は世界でも稀な家電大国である。
パナソニックソニー東芝、日立などの世界的なメーカーの本社
があり、新製品をどんどん作っている。


だから、それを販売する店も大型店が多い。
外国にこういう電器店はあるのだろうか? 


高度成長期は、この家電が売れに売れた時代だった。
冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ラジカセ、ビデオデッキ、と生活を変え
ていく家電が次々に誕生して家庭へ入っていった。


ところが、低成長期に入り、みんながみんな家電を買うことはなく
なった。クルマが売れなくなったのと同じ現象だと思う。
格差が広がると、さらに売れなくなるところも同じだ。


そんなことは私でも分かるのだから、家電業界の人だってとっくに
気がついているはずだ。
それでも新しい店を出すのは、地デジ向けのテレビの買い替え需要
にすべてを賭けているからだろう。


なにしろ、一家に一台以上あるものが、チューナーを含めて買い替
えられるわけだから、商売の規模としては大きい。
2011年までに利益をあげられたら、傷が広がらないうちに撤退する
算段なのではないか、と疑ってしまう。


というのも、そこから先に爆発的に売れる家電というのは、今のと
ころ見当たらないからだ。
もちろん、業界は必死になってそれを作ろうとしているはずだが、
生活を劇的に変化させるようなものは、もう無いのではないか、と
私は思う。


悲観的すぎるだろうか?