*[本]本と鍵の季節

期待を裏切られることなく面白かった。
エラリー・クイーンが実際に高校生だったらこんな探偵に
なるのかしら、と思わせる二人組だった。


最初に収録されている「913」の読後感が、内容はまったく
違うのだが「エスパー魔美」で友達の家に盗聴器をしかける
話に似ていてぞっとした。
なんだか映像化してほしくないような感じさえする。


読み進むうちに松倉詩門という人物の陰が明らかになって
いって、この名前はどういう意図でつけたのだろう、と
不思議に思った。サイモンとレイモンドというのは、
ミステリ愛好家にとってはピンとくる名前なのだろうか。


解説を読むと、続編も書くことが明らかになっているそうで
とても楽しみだ。