江戸時代の終わりごろ、コレラが流行した。
そのとき庶民は玄関に御札を貼って、鬼が入ってこないように
した。もちろん意味はない。
現代では、子供のいじめに「○○菌!」と使われるぐらい、病原菌
という医学知識が普及している。
これは明治時代からの学校教育の成果である。
ただ、いまでもほとんどの人は細菌とウィルスの違いを説明でき
ないでいるし、あまり効果のないマスクを買い占めたりしている。
我々は江戸時代の人よりは賢くなったが、差別をしたり買い占めを
するぐらいは愚かである。
基礎的な科学知識を国民に行き渡らせるために、まだ学校教育は
必要である。科学知識というより、科学的な考え方という方が
正しいかもしれない。