Boaz2015-09-20

アニメ「干物妹!うまるちゃん」を見ていてふと思ったのだが、これって魔法少女ものの
変形なのではなかろうか。


通常の魔法少女ものだと、普通の女の子が変身してすごい能力を使う。
うまるちゃんの場合は、外では完璧超人だが、部屋に入るとぐうたらのオタク少女に
なる。


物語的には、日常の部分でピンチがあって、変身してそれを解決するのがパターン
だが、うまるちゃんの場合は変身を解除した日常でピンチがある。


だから、魔法少女ものかつ日常ものという、面白いフィールドにある作品ではないか
と思うのだが、どうだろうか。
(プリズマ☆イリヤは、終盤にマジ路線に入るので、魔法少女ものだろう)



世間にオタクであることを隠す妹といえば、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」が
すぐに思い浮かぶが、うまるちゃんは特に孤独を抱えているわけでもなく、恋愛にも
興味がない。


それどころか、完璧超人のときは海老名ちゃん、ぐうたらのときはきりえちゃんと
友だちであり、さらに中間形態ともいえるUMRのときはシルフィンと仲が良い。
うまるちゃんの友だちは、他の姿があることを基本的に知らないのも、魔法少女
である。


さらに、なぜお兄ちゃんと安アパートで暮らしているのか、両親はどうなったのか、
など、掘り下げると哀しい設定がありそうで、そのあたりもただの日常ものにはない
ペーソスがある。



フェミニズム的には、社会から押し付けられる女性的なものから開放された姿が
うまるちゃんなのかもしれない、というのは深読みのしすぎか。


2期があったらいいな、と思うアニメのひとつであることは間違いない。
円盤はどのくらい売れているのだろうか。