Boaz2015-03-26

NHKの朝ドラ「マッサン」も残すところあと2回。
ウィスキー作りはあまり描き込まず、夫婦愛を中心にしたドラマ
作りは、女性向けだったのかもしれない。


今日の話の中で、エリーとマイクが応接室で話す場面があった。
二人とも外国人で、かつ英語でやりとりしていた。


演出とは恐ろしいもので、俳優や言葉が外国のものでも、画面は
どうしようもなく朝ドラだった。
当然といえば当然だが、監督の個性というのは、分かりやすい
ものだと思った。



もうどこで見たのか忘れてしまったが、同じ俳優と脚本を使って
別々の演出家が演出する、という映像を見たことがある。


同じ人が同じ話を演じるのに、画面に映る印象は演出家によって
ぜんぜん違うのだった。


舞台でもそうなのだから、様々な角度や大きさで撮影して編集できる
映像作品なら、もっとはっきりと監督の技量が分かるだろう。



米国では、そういう映像の演出方法を学校で学ぶ体系ができている。
ただ、最近のハリウッド映画では、監督の個性というのは二の次で、
売れる作品を製作することが重要みたいだ。


日本はどうなのだろう。
たいていは独学なのではなかろうか。
挫折する人も多いと思うが、面白いものを作れる人もときどき
出ているような気がする。



私は、演出家になれないただのファンのためにも、この演出はどこが
画期的で、どういう意図があったのかを解説する番組があってもいい
んじゃないかな、と思う。


そういう人の裾野を広げることで、将来すごい監督が出てくるかも
しれない。
名作をじっくりと分析するようなテレビ番組って、昔教育テレビで
あったような気もするが、アニメでもやってほしいと思う。


あるいは、マンガのコマ割りと描写の分析でもいい。
前に放送された浦沢直樹の「漫勉」みたいなのを、
もう少し分かりやすく解説したようなのがベストだ。


クールジャパンというなら、そこまで考えるべきだろう。