Boaz2015-03-05

週刊少年サンデーの目次のページに、読者からの質問がある。
その週に掲載されているマンガ家全員が、質問に1行で答えなければ
ならない。


今週は「これまで観た中で、一番好きなTVドラマは何ですか?」だった。


ちなみに高橋留美子は『唐沢寿明さん主演の「白い巨塔」です』、
椎名高志は『「600万ドルの男」』だった。
他のマンガ家では、「古畑任三郎」や「ケイゾク」が多かった。



こういう質問は、時と場合によって答が違うし、一つには絞れないことが
ほとんどだから、きちんと伝えられないもどかしさがあると思う。


私が質問されたとしても、パッと思い浮かぶテレビドラマはない。
一番熱心に見ていたのは1990年代で、調べると高視聴率のものが多かった。
たしかにそれらのドラマを見ていたのだが、最後はどんな終わり方だったか、
あまり記憶に残っていない。


たぶん私はテレビドラマにあまり影響を受けなかった人なのだ。
というより、多くの人はなんとなく見て、ああ面白かった、で終わっている
と思う。



私よりも一世代上の人ならば、山田太一とか倉本聰が脚本を書いたドラマに
少なからぬ影響を受けているのではなかろうか。


そういう作家性の強いテレビドラマは、視聴率とは別のなにかを見ている人に
与えたのではないかと思う。


80年代後半からは、いわゆるトレンディドラマが視聴率を稼ぐようになり、
その流れは90年代後半まで続いた。


ただ、2000年代になると宮藤官九郎が登場して、再び作家性の強いドラマが
作られるようになった、ような気がする。


小説やマンガが原作でなく、骨太な作品があれば見てみたいのだが、
そういうのが好きな人は少ないだろうから、テレビ局も冒険はできない
のだろう。