安保法制反対のデモを見ていて、政治を風刺するテレビ番組を思い出した。
昔の歌だが、ジェネシスの“ランド・オブ・コンフュージョン”というのがあって、
そのミュージックビデオには、著名人をカリカチュアした人形が使われていた。
もともとは英国の“Spitting Image”というテレビ番組のものだそうだ。
番組は80年代から90年代まで続いたそうだ。
英国ではいまも同様の風刺番組を作っているのだろうか。
米国ではおなじみ“サタデー・ナイト・ライブ”という長寿番組があって、たぶん
現在でも政治ネタのコントが放送されているはずである。
私が思うに、そういう番組が制作され、打ち切られないぐらい視聴率がある文化を
持っている国は強いのではないか。
強いというか、健全なのではないかと。
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日本でそういう政治ネタをやっていたのは、ウッチャンナンチャンだった。
現在でも内村光良がNHKでやっている“LIFE”というコント番組では、宇宙人総理と
いう連続コントをやっている。
もっとも、特に現在の政治を笑いにしているわけではないから、厳密には風刺とは
呼べないが、それでも勇気ある試みだと思う。
また、ザ・ニュースペーパーというコント集団が政治ネタをやってワイドショーに
出演しているが、私は残念ながら見たことがない。
あるいは爆笑問題も政治ネタの漫才をやっているそうだが、これまた見たことがない。
ともかく、デモもけっこうだが、笑いにしてしまう方が波及効果も高いし、洗練されて
いると思う。
あの集団の中にコントやマンガを作る人はいないのだろうか。
別に左翼礼賛のコントを作れというのではなく、どちらの陣営も笑いにしてしまうような
したたかさが求められているのではないか、と。
そして、そういう番組を編成できないテレビ局は、不健全ではないかと思う。