Boaz2015-02-14

久米之癒(くめのゆ)という温泉施設に行ってきた。
ここの入り口にはマッサージと散髪の付属施設があって、1080円(税込)で
散髪したあとに入浴できるので、よく利用している。


自動券売機で温泉のチケットと散髪のチケットを購入して、まず受付で
温泉のチケットを渡す。
すると、受付のおばちゃんが
「はい、バレンタインデー」
とチョコの入った小さな袋をくれた。


そうか、今日はバレンタインデーだったのか、と何の感情も抱かずに
受け取り、散髪屋でしばらく待たされる。


散髪が終わって店を出ようとしたら、散髪をしてくれたオッサンが、
「はい、これ」
とチョコの入った小さな袋をくれた。


オッサンがオッサンにチョコを渡すって、もうわけがわからないことに
なっている。
私の前に散髪していたオッサンにもチョコを渡しており、やはり怪訝な
顔をしていた。



バレンタインデーは、もはや恋愛とか関係なく、誰かが誰かにチョコ
レートをあげる日、ということになったのだろう。


いつごろからこうなったのか。
おそらく90年代後半から2000年代始めごろに、女子が女子に友チョコ
渡す習慣が広まったあたりからではないだろうか。


マジに恋愛の告白をするのはしんどいけれども、イベントとしてチョコは
渡したい、という気持ちが、同級生に感謝するという意味にスライドして
いったのだろう。



同じように、商業施設でも、お客にチョコを渡すことが意味なく行われる
ようになり、上述のようなことになったのではないか。


この習慣は、正月に餅を食い、節分に大豆を食うように、誰も疑問を持つ
ことなく定着するのかもしれない。
恵方巻きもそうか。


外国では、新しい食習慣が定着することがあるのだろうか。
キリスト教イスラム教の文化圏では、ありえないような気がする。