Boaz2015-02-02

人は誰しも何かを成し遂げるために生まれてきた、というのはキリスト教的な
考えだろうか。いわゆる使命(ミッション)というやつである。
東洋でも、天命という考え方がある。


だが、そういうものは英雄が死んだときに、事後的に作られたものでは
なかろうか。
何かに突き動かされたように偉業を達成する人がときどきいるが、そう
いう人の一生を物語るときに、天の意思を発火点にする方が劇的である。
(それはものすごい悪業をやってのけた人に対してもそうかもしれない)


ただ、平凡な人間にも、おそらく使命のようなものはあるのだろう。
結婚したり子供を育てたりすることは、そういうことではないか。


では、私のような人間はどうなのか。
食べて寝るだけで、本当に何もしていない。
生まれながらにミッションのない人というのが、ここにいる。


もし全能の神がいて、あらゆる人に何かの役割を演じさせているとして、
いったい私は何をやっておるのか。
まったく分からない。


おそらく、使命を持った人たちの隙間を埋めるような人間が、わりと
いたのだと思われるが、当然ながら歴史にも残らず消えていったの
だろう。