Boaz2014-10-07

ノーベル物理学賞愛媛県出身者が受賞したということで、地元は大騒ぎ
である。大江健三郎のときは東京にいたから、どんな様子かは分からな
かったけれど、大洲高校は二、三日にぎわうだろう。



しかし、この中村修二という人は、特許をめぐって日亜化学工業と争い、
日本に絶望して米国籍を取ったのだから、あまり良いロールモデルには
ならないような気がする。


もちろん業績は素晴らしいと思うけれど、ノーベル賞をとった人が、
あらゆる分野において優れているとは限るまい。


私は密かに、理研のトップである野依良治の組織運営の手腕を疑っている。
それとも、野依良治クラスの人がトップでも、ああいうことが起きるのが
分子生物学なのか。


それはともかく、中村修二が以前、日経ビジネスオンラインで、子供の
英語教育について語っていたのを読んだことがあるが、まったく賛成でき
なかった。
英語圏に生まれなければ負け、ぐらいの勢いだった。


おそらく、米国で生活していたら、そういう考え方になるのかもしれないが、
ノーベル賞受賞のインタビューを見ると、四国を出たことがない人間が
好きな研究に没頭したら世界が認めてくれた、という話をしていた。
そして、地方にいる若い人も希望を持てるかもしれない、とメッセージを
伝えていた。


しかし、これはリップサービスだろう。
受賞初日なので、なるべく当り障りのないことを言っただけだと思う。


しばらくしたら、日本の悪いところを次々に言い始めるのではなかろうか。
社員が研究した特許は会社のものになるようになったし、もう完全に日本に
絶望しているような気がする。


マスコミも煙たがって、授賞式のときに取材したら、それ以降はほとんど
メディアに出なくなるかも。