Boaz2013-08-24

NHKのドラマ「夫婦善哉」第一回目を見た。
面白かった。
どうしても森繁久彌の映画と比較されるが、森山未來は森繁から
アクを抜いたような若旦那を演じていて良かった。
尾野真千子も申し分ない。
また、ナレーションを富司純子で引き締めているのも嬉しい。



夫婦善哉といえば、自由軒のカレーである。
大阪で何度か食べたが、ものすごく旨いというわけでもない。
あと、意外と辛口である。


気になるのは、森繁版でも作っていた、昆布と山椒の炊き合わせで、
あれはどんな味なのか、今でも普通に売っているのか知りたい。
部屋で煮込んだら、かなり臭うのではないか。



私もあんなダメ男になってみたいものだが、あれはあれで才能が
必要だ。
なにより女にモテなければならない。
ここでほとんどの男は脱落する。


そして、人生の目標を持たず、努力をしてはならない。
ただ食欲と性欲の赴くままに生きるのである。
金持ちのボンボンとはいえ、何年も続けられるのがすごい。


現代のDQNカップルとの違いは、ダメ男の育ちに文化的なバック
ボーンがあるかどうかだろう。
お座敷遊びは、それがないとできない。



私は支えてくれる女がいないダメ男であり、「夫婦善哉」とは
比べ物にならないくらい悲惨である。
ドラマでは、過去の映画版以降の物語も作られるそうだが、ああ
いう人たちが幸せな老後を送れるとは思わない。


たぶん平均寿命が50歳台の時代だから成立する話なのだろう。
ダメ男は長生きしてはいけないのである。当たり前か。