なんとなく岸本葉子の「四十になるって、どんなこと?」を読んだ。
- 作者: 岸本葉子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/07
- メディア: 文庫
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している。
同年代の独身男性が、同じくらい老後のことを心配しているエッセイは
あまりないような気がするが、どんなものだろうか。
私自身もほとんど考えていない。だから自宅警備員なんかをやっている
のだ。孤独死の覚悟完了である。
それはともかく、基本的に岸本葉子という人は真面目である。
コツコツ努力をしたからこそ、東大に合格できたのだろうし、文筆業も
続けていられるのだと思う。
しかし、なんというか、ずるさが足りない。
狡知というものを軽蔑しているような気がする。
人として立派なのだが、チャンスを逃したりすることも多かったのでは
ないかと邪推する。
失礼を承知で言うと、婚期を逸したのも真面目すぎたからではないか。
きっと彼女の家庭ではドリフターズの番組は見せてもらえなかったに
違いない。
「いえ、毎週楽しみに見ていました」
と言われたら全力で謝ります。