大江健三郎が3月3日に亡くなっていたそうだ。
1年ぐらい前に読んだのが、「取り替え子」だった。
異様な迫力のある小説で、呆然とした読後感があったのを憶えている。
松山在住なので土地勘があり、それが妙なリアリティを生んでいたの
かもしれない。
彼が伊丹十三の妹と結婚しなかったら、どうなっていたのだろうか。
おそらく全く違った小説を書いていたに違いない。
青年期の伊丹十三が本当はどんな人物だったのかは分からないが、
田舎の高校生だった大江健三郎にとっては洗練されたモテる陽キャに
見えていたのだろう。
来世や冥土を信じていたかどうかは分からないが、伊丹十三と再び
会って話をしていたら、と想像すると面白い。
きっと喋ることが尽きないだろう。
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大江健三郎はマンガを読まない人だったそうだが、「進撃の巨人」は
読んでみてほしかった。たぶん自分の小説と似たテイストがあると
思ったのではなかろうか。
思うが、まあ売れないでしょうな。