Boaz2013-05-02

国家は暴力を独占できる、という話を聞いたことがある。
だから軍隊を持ったり死刑を宣告できるのだ、と。
警察のような組織も国家だけが持てるものだろう。


で、まてよ? と思ったのだが、米国を筆頭に銃器を個人的に所有できる
国はたくさんある。
国家の暴力独占と、銃火器の個人所有の線引はどのあたりにあるんだろう? 


とても幼稚な質問だと思うが、教科書的な答はどうなんだろうか。



例えば、米国人のアサルトライフル愛好グループがいて、元軍人がその
集団を訓練したとする。サバイバルゲーム好きが高じて、とか。
それはもう一種の軍隊ではあるまいか。


もちろん、その程度の規模が反乱を起こしたとしても、あっという間に
鎮圧されて終わりだろう。だから馬鹿らしいので誰もやらない。


ということは、圧倒的なパワーを持つ軍があれば、小規模の武装集団の
存在は許されるということなのだろうか。
米国の州兵というのは、そういうものか。


逆に、軍の力が全体に及ばない国では、小規模の武装集団が実効支配
できる地域が出てくる、ということか。
インドネシアとかフィリピンとか。



ただ、一般の人の武器の所有を厳しく制限できれば、相対的に治安を
維持するための武力のコストも小さくできる。
たぶん日本と米国を比べると、国民一人あたりの警察の予算は大きく
違うのではなかろうか。


あくまでも国内の治安での話だが、これを外国に対する戦力で考える
と、話はまた違ってくるのだろう。


もっとも、核兵器という圧倒的な兵器を持っている国が少なければ、
それだけ国際紛争に関係するコストも低く抑えられる、という論理
も引き出せるのかもしれない。