NHKで放送していた「島耕作のアジア立志伝」を見た。
白黒アニメの島耕作が、アジアで成功したビジネスマンの経歴を
紹介するシリーズのようだ。
なお、アニメ部分は島耕作が出ているところだけで、基本的には
実写である。
第一回は中国に進出して大富豪になったタイの華僑が出ていた。
誰も進出していないところにいち早く出て行って市場を開拓する
のが成功の秘訣らしい。
が、華僑が中国本土で商売するのと、他の国の人がするのでは、
最初からスタートラインが違うような気がする。
日本人が見ても、特に参考にならないのではないか。
より突っ込んだことを言えば、べつに島耕作は必要なかった。
登場しても何をするわけでもないし、一人の日本人として感想を
述べているだけだった。
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島耕作シリーズは、田原俊彦主演で映画に、宅麻伸(フジテレビ版)・
高橋克典(日本テレビ版)主演でテレビドラマ化されている。
が、ほとんどヒットせずに終わった。
今回、NHKで島耕作の声をあてていた唐沢寿明なんか、いま実写版で
演じてもいいんじゃないかと思うが、もしかしてNHKでそういう企画が
あるんだろうか?
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実写版だと、マンガにあるエグい濡れ場をどう処理するか困るから、
あまりドラマ化されないのかもしれない。
ならば深夜アニメではどうか?
基本的に深夜アニメは萌えが中心で、購買層もほぼオタクに限られて
いる。
ということは、オタク以外のオッサンという市場には誰も手をつけて
いないわけだ。
弘兼憲史のマンガに萌え要素は全くないが、だからこそアニメを見ない
層に受けるかもしれない。
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ただ「ゴルゴ13」とか「コブラ」は、それほどヒットしておらず、
大人向けのアニメは制作側にとっては鬼門なのだろう。
アニメというだけで視聴してくれないのだろうし、DVDが売れる
わけでもないだろう。
となると、やはりドラマということになろうが、どうも弘兼憲史の
マンガは、アニメにも実写にもしにくい、変なポジションにある
ような気がする。