Boaz2013-01-31

電子書籍の端末が売りだされてしばらく経つが、どうだったのだろうか。
爆発的に普及したという報道を聞いてないので、あまり売れていない
ような気がするのだが。


私なら、円本ブームを考える。
大正時代に、1冊1円の文学全集が刊行され、教養ブームもあって売れに
売れたらしい。当時の1円は大卒初任給の約2%にあたるそうだから、
今でいうと4000円弱か。高い。


で、電子書籍でも円本を売ってみたらどうだろうか。
著作権の切れている作品を中心に全集を作って、一気にダウンロード
させるのである。1000作品1000円ぐらいで。
ちょうど1冊1円になる。


1000タイトルもあるだろうか、と私も心配になるが、誰にも読まれない
まま絶版になった作品はたくさんあるだろうから、たぶん大丈夫だろう。
それにダウンロードした人は全部読むわけがないから、内容よりもタイ
トル数が大事なのである。


箔をつけるために、著名人を名目上の編集責任者にして売り込めば、
そこそこ釣れるのではないだろうか。
知的虚栄心をくすぐるのがコツである。


もっとも、これに引っかかるのは団塊の世代ぐらいで、若者は見向き
もしないだろう。
なんだか電子書籍の未来が心配になる。
今のところキラーコンテンツがないからである。