13年ぶりの第2シーズンが話題のドラマ「HERO」を見た。
フツーに面白かったし、北川景子を抜擢したのもよかった。
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若くして成功した俳優は、どこかで自分の老いと折り合いをつけなければ
ならない。
それに成功した人だけが、死ぬまで第一線で演技を続けることができる。
田村正和は、若い二枚目から格好いい中年男性へのイメージチェンジに成功
した俳優のひとりだと思う。
(が、現在70歳の田村正和に老人のイメージはない)
高倉健も、侠客役から渋い老人役まで、途切れることなく活躍している。
仕事の選び方がうまいのだろう。
そういえば、ふたりとも私生活を一切見せていない。
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木村拓哉はどうだろうか?
現在41歳。年齢的には中年である。
が、「HERO」では13年前とほぼ同じくらい若々しい。
私には、まだ無理をして若作りをしているようには見えない。
が、本人は相当鍛えているのだろう。
事務所としては、自然体だと言い張るだろうが、今後の木村拓哉のイメージを
どうしていくかは、かなり悩むところだと思う。
ハリウッドスターのように、還暦になってもマッチョな役を選ぶのか、それとも
はっきりと中年男性のイメージにしていくのか、難しいところだ。
それは本人の身体だけではなく、どういう作品を選ぶか、という問題でもある。
できれば国際的な映画賞を受賞するようなものがベストだが、それは難しいだろう。
とにかく、中年になった木村拓哉の当たり役を探すために、この10年は費やされる
のではないだろうか。
やはり、木村拓哉は田村正和の後を追うのが正解のような気がする。
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同じような問題は、織田裕二にも江口洋介にも福山雅治にも存在するだろう。
江口洋介は脇に回って、比較的うまく年をとっていると思うが、福山雅治は
けっこう厳しいのではないか。
ファンはいつまでも若くあってほしいと願うものだが、あまりに若いままだと
不自然になる。
石原裕次郎なんか、若い時のヤンチャなイメージと、「太陽にほえろ!」のボスの
イメージしか私にはなくて、俳優としてしんどかったのではないかと思うが、
51歳で亡くなっており、年老いた姿を見せることはなかった。
ハリウッドだと、クリント・イーストウッドが成功していると言えるだろう。
彼が優れた映画監督だからかもしれない。