Boaz2014-07-14

13年ぶりの第2シーズンが話題のドラマ「HERO」を見た。
フツーに面白かったし、北川景子を抜擢したのもよかった。



若くして成功した俳優は、どこかで自分の老いと折り合いをつけなければ
ならない。
それに成功した人だけが、死ぬまで第一線で演技を続けることができる。


田村正和は、若い二枚目から格好いい中年男性へのイメージチェンジに成功
した俳優のひとりだと思う。
(が、現在70歳の田村正和に老人のイメージはない)


高倉健も、侠客役から渋い老人役まで、途切れることなく活躍している。
仕事の選び方がうまいのだろう。
そういえば、ふたりとも私生活を一切見せていない。



木村拓哉はどうだろうか? 
現在41歳。年齢的には中年である。
が、「HERO」では13年前とほぼ同じくらい若々しい。


私には、まだ無理をして若作りをしているようには見えない。
が、本人は相当鍛えているのだろう。


事務所としては、自然体だと言い張るだろうが、今後の木村拓哉のイメージを
どうしていくかは、かなり悩むところだと思う。


ハリウッドスターのように、還暦になってもマッチョな役を選ぶのか、それとも
はっきりと中年男性のイメージにしていくのか、難しいところだ。


それは本人の身体だけではなく、どういう作品を選ぶか、という問題でもある。
できれば国際的な映画賞を受賞するようなものがベストだが、それは難しいだろう。
とにかく、中年になった木村拓哉の当たり役を探すために、この10年は費やされる
のではないだろうか。


やはり、木村拓哉田村正和の後を追うのが正解のような気がする。



同じような問題は、織田裕二にも江口洋介にも福山雅治にも存在するだろう。
江口洋介は脇に回って、比較的うまく年をとっていると思うが、福山雅治
けっこう厳しいのではないか。


ファンはいつまでも若くあってほしいと願うものだが、あまりに若いままだと
不自然になる。


石原裕次郎なんか、若い時のヤンチャなイメージと、「太陽にほえろ!」のボスの
イメージしか私にはなくて、俳優としてしんどかったのではないかと思うが、
51歳で亡くなっており、年老いた姿を見せることはなかった。


ハリウッドだと、クリント・イーストウッドが成功していると言えるだろう。
彼が優れた映画監督だからかもしれない。


山崎努緒形拳仲代達矢のような人はどうだろう、などと考えだすとキリが
ないので、このへんで止める。