Boaz2013-01-19

ドラマ「泣くな!はらちゃん」を見た。
長瀬智也は本来、大ヒット作が何本もあるスターであるはずの
逸材である。


マンガから飛び出してきた男が現実を変えていく、というプロット
はいいし、麻生久美子の幸薄そうな感じも良かった。


もっとも、ストレスをマンガを描くことにぶつける人は珍しい。
いまならネットに悪意をぶちまける人が圧倒的に多いだろうけど、
それではドラマにしづらいのかもしれない。


ただ、ひとつだけ言わせてもらいたい。
本当はドラマの感想でこんなことを書く奴は大嫌いだし、自分でも
書きたくはないのだが、一言だけ。


麻生久美子が書いたマンガのノートが窓から放り出されないと、
長瀬智也が現実の世界に出られないのは何とかならなかったのか。


最初はろくでなしの弟が勝手に姉の部屋に入って、ノートを捨てる。
なんでこんなことをするのか、理由がまったくない。
二度目は母親が掃除するために部屋に入って、ハエを叩こうとして
ノートをつかみ、誤って窓から投げてしまう。不自然だ。


この設定をどうにかしないと、長瀬智也を現実化させるたびに、
誰かが麻生久美子の部屋に入ってノートを捨てなければならない。
いくらなんでも、それはおかしいだろう。
(もし笑いを狙っているのなら、滑っている)


それに、秘密のノートを机の上に置きっぱなしにしているのも変だ。
普通は引き出しの中にしまうだろう。


もっと別の洗練された方法で長瀬智也が現実化したら、このドラマは
面白くなるのだが。
岡田惠和ともあろう脚本家が、どうしてこういうことをするのか。
惜しい。