Boaz2012-12-06

どういうわけかメールの受信ができるようになった。
理由は不明だが、ま、いいか。



新聞に衆院選の候補者がずらりと並んで、まるで競馬新聞のようだ。
新聞社のはしゃぎっぷりに腹が立つ人も多かろう。



その新聞にこういう記事が載っていた(2012年12月6日付け朝日新聞)。
日本総研の藻谷浩介の話である。

 「今の日本はダメだ」といたずらに有権者の不安をあおる候補が多すぎる。
政治家の演説もマスコミの報道も、「日本は国際競争に負けている」という
「空気」に染まっている。


 現実はそうではない。統計の絶対数を確認してほしいのだが、日本の輸出額は
2年半前からほぼ横ばいで、バブルの頃より1.5倍も多いのだ。足元の貿易赤字
輸出減ではなく燃料輸入の増加が原因で、資源国以外との競争は日本が優位にある。


 震災と超円高に見舞われた昨年の経常収支を見ても、対中国(香港含む)の
黒字は史上2番目の3兆円弱だったし、対韓国の黒字も2兆円弱と10年前の2倍だった。


統計が事実を反映しているなら、「失われた20年」とか「国内産業の空洞化」
という話は何だったのだろう? 
輸出で儲けたお金は、いったいどこへ行ってしまったのだろうか。


産業界は、法人税を下げろ、原発を動かせ、人件費を抑制しろ、でないと国際
競争に勝てない、と言い続けてきた。
けれども、それはウソである。単に株主の利益を上げたいだけなのだ。


内部留保を従業員の給料にまわせば、国内の需要はゆっくりと回復する。
単純な話である。
税制を変えて、内部留保にもどんどん課税してしまえばいいのだ。
だが、誰もそんなことはしない。


金は天下の回りものというのに、そんなに貯めこんでどうするのだろうか。