生姜焼き定食が食べたくなって、とある食堂に行った。
大衆食堂というか、学生が多く来るわりと小ぎれいな店だ。
カウンター席に座った。
定食が出てきて、さあ食べようという段になって、店の奥の方から
ただことでない赤ちゃんの泣き声が聞こえてきた。
ぎょっとして振り向いても、店の構造上、テーブル席のお客さんの
姿は見えないようになっている。
しばらくすると泣きやんだのだが、ふたたび泣いて、また泣きやん
で、の繰り返しである。
正直、落ち着いて食事をすることができなかった。
こういう問題は大昔からあって、
A.パブリックな場所に乳幼児を連れてくるのはいかがなものか派
と
B.子育ては大変だから、少しは多めに見てください派
が対立している。
私はどちらかというとBに近い考えなのだが、だからといって赤ちゃん
が火がついたように泣いている場所でご飯を食べるのが好きなわけ
ではない。
言っちゃなんだが、誰かに預けるなり出前をとるなり、どうにかで
きなかったのか、と思ったのも事実だ。
まあ、そうできないからお店に連れてきたんだろうけど。
私は子育てしたこともないし、これからもすることはないだろう。
そういう人間からすると、赤ちゃんの泣き声というのは非常に厳しい
ものである。
たぶん、子育てをしている人はある程度は慣れてしまうのだろう。
この程度なら大丈夫、と思って連れて行くのかもしれない。
今は携帯音楽ツールがあるのだから、泣き声が聞こえてきたら、イヤ
ホンを爆音にして好きな音楽を聴くことにしよう。
そうすればお互いハッピーだ。