ウェブはバカと暇人のもの

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

タイトルで(えっ?)となるが、中味は割とまっとうな話が書いてある。
要するに、Web2.0 とか言ってるけど、現実はそんなに変わらないぜ、と
いうことだ。


ただ、ちょっと気になるのは Web2.0 を称賛するのは「頭の良い人」で、
よく分からない人は「普通の人」と「バカ」だ、というのはいいとして、
「普通の人」と「バカ」を一緒に語っていることだ。


筆者はネットのニュースサイトを編集する仕事をしている関係で、「バカ」
にかなりひどい目に遭ったのだろう。
それは深く同情するけれど、だからといってネットにはバカしかいないわ
けではない。


それこそ、0か1かのデジタル思考ではなく、もっと余裕をもって考えた
らどうかと思う。
ネット上には、「普通の人」が一番多いのだから、そこは信じてもいいの
ではなかろうか。


私は、ネットを便利なものだと思うし、革命とまではいわないけれど、生
活を確実に変えた道具だと思う。
普及してまだ10年ぐらいしか経っていないツールを、そこまで否定しなく
てもいいのではないか。


あと、p131 の表は、どういう根拠があって描いたものなのか、よくわから
ない。何かの調査に基づいているのだろうか。