闘うレヴィ=ストロース

新書498闘うレヴィ=ストロース (平凡社新書)

新書498闘うレヴィ=ストロース (平凡社新書)

正直、さっぱり理解できないところもあったのだが、レヴィ=ストロース
生涯を一望できる年表が巻末についており、これだけでも買う価値があった。


理解できない部分は、単に私の頭が悪いからで、レヴィ=ストロースの原著
を読みこなしている人ならば、すらすら読めると思う。
とはいえ、文体がフランス語の翻訳のようで、書いた本人も分かっているの
かどうか。
その点、中沢新一はかなり噛み砕いて説明してくれるから、読みやすかった。


書名の「闘う」とは、20代のレヴィ=ストロース社会主義運動に参加して、
その機関紙で執筆していた様子のことをあらわしているのだろう。
(その後の研究についても『闘う』という形容があてはまる)


レヴィ=ストロースの入門書としては、とっつきが悪いかもしれないが、意
外な一面を知ることもできるので、買って損はないと思う。