- 作者: レヴィ=ストロース,Claude L´evi‐Strauss,川田順造
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2001/05/01
- メディア: 新書
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この1行を読むために、挫けそうになりながらも最後までページをめくった。
上下巻に分かれているものを買ったのだが、下巻の方が写真や図版が充実して
おり面白い。
特にボロロ族やナンビクワラ族の集落に入り込んで、彼らの習俗を観察する
あたりは、私のようなインテリでない人間でも楽しく読めた。
が、難しい部分はほとんどよく分からなかった。
こういうのをすいすい理解できる人はすごいと思う。
最終章あたりで、イスラム教を批判し仏教を称揚しているのも、ちょっと
驚いた。現在でもヨーロッパのインテリはそういう考え方なのだろうか。
そのイスラム圏から欧州に難民が押し寄せている現状を、レヴィ=ストロースが
生きていたら何と言うのだろう?
過去のヨーロッパ人が植民地にしたツケを今払っているのだろうか。
↓
巻末に詳細な年譜がついており、これも興味深く読んだ。
どうやらレヴィ=ストロースはニコラ・サルコジ大統領(当時)が大嫌いだった
ようだ。これにはニヤリとした。
↓
私が買ったのは2015年6月10日発行の第14版だが、いくつか版ズレや誤植があった
ので指摘しておく。
p 272 後ろから2行目と3行目の一番上の文字が版ズレ
p 331 後ろから4行目と5行目の上の文字が版ズレ
p 394 1行目「西洋世界」のルビ ×「オクデシント」→○「オクシデント」