ほんとにどうでもいいチラシの裏に書く話。
2chのアニメ板の「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」スレッドで、
近親相姦は法的に◯か☓か、という論争があった。
☓の方は自称法哲学者の荒らしで、◯の方はどうやら法律の専門家らしい。
私には、荒らしが言い負かされて逃げたように見えた。
それはともかく、この論争でひとりもレヴィ=ストロースの親族の基本構造
の話を出さなかったのに驚いた。
あるいは、とりあえず「インセスト・タブー」でググれ、という人もいなかった。
まあ、2chなんてそんなもんだよな、ということでした。
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酔っ払ったついでにもうひとつ。
「とある科学の超電磁砲S」は面白いから毎週楽しみに見ている。
原作は、もうどこから手をつけていいか分からないから未読。
なので、これは「仮面ライダー」を見て、どうして改造人間をつくる
技術があるのに、日本の子供ばかり狙っているんだ、というツッコミ
と同じぐらい野暮なことは分かっている。
分かっているのだが、ちょっと言わせてほしい。
物語の舞台である学園都市は、どうやら世界各国に対して外交上優位
にあるらしい。
いちおう世界はまだ国民国家中心で動いているようなので、米国や
ロシアなどは存在して核兵器もあるみたいだ。
で、学園都市の中にはレベル5と呼ばれる超能力者が何人かいて、
それぞれが師団級の軍事力を有している(ように私には見える)。
そのような能力を持っているのが、中学生だったりフリーターである。
一般的に軍隊や官僚は、強大な軍事力を持った人間が野放しになって
いることを、重大なリスクと考える。
核兵器の発射ボタンを持っている中学生がうろうろしていたら、普通
拘束するはずだ。
ところが、前述のとおり学園都市内は治外法権となっているらしく、
相当の軍事力を持った若者たちは自由に生活している。
闇の組織で働いている女たちも、国家には反逆しない設定になって
いるようだ。
ということは、作者は国民国家、あるいは自治体はあって当たり前
であり、超能力者たちはそのことを疑いもしない、と考えている。
ライトノベル的には問題ないのだろう。
一方、同じ超能力者を主人公にしたマンガ「絶対可憐チルドレン」は、
国家の枠組みというのがきちんと設定されている。
高レベルの超能力者の国外移動は厳しく制限されている、というのが
その一例だ。
だから絶チルの方が上だ、ということが言いたいわけではない。
ライトノベルと少年マンガの世界観の違いである。
もっとも、大人のいる世界観をきっちり持っている作家も少なく
なって、ずいぶんライトノベル寄りになっているような気はする。
それが2000年代の特徴なのかも。