一週間ぐらい前だったか、田舎者と貧乏人を初めて見た話、というのが

匿名ブログに上がっていて話題になっていた。

anond.hatelabo.jpこれを書いた人が社会に揉まれて心を入れ替えるか、死ぬまでそのまま

なのかは分からないが、あなたが食べたり着たりしているものは、

あなたがバカにしている田舎者と貧乏人が作っているのですよ、と

言っておきたい。

 

 

これを読んで前から気になっていることが補強できた。

それは、官僚にはこういう首都圏の中高一貫校出身の人がほとんどなの

ではないか、ということだ。

 

個人的な仕事ならともかく、国全体に影響がある仕事なのに、首都圏の

ことしか知らない人ばかりではまずいのではないか。

が、ここ20年ぐらいの政策を見ていると、東京のことしか考えてないね、

というのが多くなっている気がする。プレミアムフライデーとか。

 

もちろん、高級官僚が地方に行ってから戻ってくることは知っている。

が、それはお客様扱いであって、田舎者や貧乏人を見下す考えが変化

するとは思えない。むしろ匿名ブログの人のように強化されるだろう。

 

 

時代は遡るが、田中角栄という政治家は、そういう考えの官僚を

叩き直した人だったのだな、と思った。

自民党の政治家には、そういう人が多かったけれども、最近は

あまりいなくなったのではないか。

選挙区は地方でも学校は首都圏、という二世・三世の政治家が

半分ぐらい占めるようになったと思う。

 

 

効率だけを追えば、首都圏がシンガポールのように独立して、

他の田舎は滅びたらいい、と考える人が増えるだろう。

 

国民国家を束ねる何かが失われていくのは、ブログを書いたような

視野狭窄の人が多くなったからかもしれない。

その一方で、極右的なものにシンパシーを感じる人も可視化されて

きている。

 

これからは、文化資本を持つものと持たないものに階層が分かれて

いくのだろうか。

レヴィ=ストロースの「野生の思考」を読んで考えよう。