農民

ユーラシア大陸では伝統的に農民が虐げられていた。
ロシアの農奴にしても、中国の農民にしても、食うや食わずの生活を
強いられていた。江戸時代の日本の農民もそうか。


共産主義革命というのは、農民をいじめていた地域で発生するよう
な気がするが、どうなんだろうか。


中国は伝統的に、食えなくなった農民をまとめる英雄が現れては王朝
を打ち建てており、いまはたまたま共産党がその親玉になっているけ
れど、いつまた転覆するかは分からない。


では、なぜ農民たちはこうまで酷い目に遭うのか? 


為政者たちは、そりゃあいつらはバカで迷信深いからさ、と答えるだ
ろう。
そして、辛い仕事なんだから、締めつけなければ誰もやらないし、と。


近代まではそういう理屈で動いていたはずだ。
現代ではどうか。


たしかに農作業は重労働で、天候が相手だからリスキーである。
だが、そういう職業はほかにもあるし、バカにされるいわれはない。
結局はイメージの問題なのではないか。


つまり、格好いい農業、というものが提示されたとすれば、そこに人
材が集まる可能性だってあるわけで、やってみる価値はあるような気
がする。


もちろん、農村にまつわるネガティブなこと(人間関係とか)はある
だろうから、単なる空想にすぎない。
けれども、大学進学率も上がり、農業にも確実にインテリジェンスが
入りつつあると思う。


人が変わらなければ地域も変わらないのだ。