- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/02/25
- メディア: 文庫
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今年のゴールデンウィークあたりに見た映画だったので、ほとんど
内容を忘れていたから、楽しく読めた。
読んでいるうちに、だんだんと映画も思い出してきて、小説との違
いも分かってきた。
私は小説の方が好きだが、映画は映画でがんばっていると思う。
一番の違いは、主人公が一目ぼれする早良さんのキャラクターであ
る。映画では悪女になっているが、小説ではそうでもない。計算高
い女ではあるが、一人称で語られているせいか、本人に悪意はない
ように思えた。
また、映画では「ゲロンチョリ」などの鬼語が実際に発音されてい
るが、小説ではそのような具体的な鬼語はない。
映像化するときに、どうしても考えなければならなかったのだろう
が、俳優の声を処理するなどして、普通の人には発音できないよう
にすればよかったのでは、と思う。
他にもいろいろ違いがあるのだが、それは見比べてからのお楽しみ
ということで。
それにしても、ホルモーというゲームをどういう発想で考えたのか、
また、オニの造形をどうやって思いついたのか、聞いてみたいとこ
ろだ。
よくできた青春小説なので、若者はぜひ読むべきではないかな。