次のコンテンツ

講談社が大赤字を出したらしい。
広告費の落ち込みと雑誌・マンガの売れ行きが悪かったからだそうだ。


大手出版社の給料は信じられないぐらい高いから、人件費を抑制しな
ければやっていけないだろうが、組合は大反対するはずだ。
私は社員でもなんでもないからどうでもいいのだが。


そもそも出版というのは零細な規模が当たり前で、講談社小学館
集英社のような大手の会社が維持できたのは、ここ30年でいうとマン
ガで儲けていたからである。


週刊少年誌の連載はマンガ家にとっても編集者にとっても過酷なもの
で、長期間続けると心身ともにズタボロになる。
その過酷さが、日本のマンガの質と量を支えてきたといえよう。


(ただの印象だが、お笑い芸人の状況とマンガ家の状況は、パラレルな
ような気がする)


では、このシステムがずっと続けられるのか。
ジャンプの「バクマン」のように、才能ある若手がどんどん登場すれば、
維持していくことは可能かもしれない。


しかし、マンガの読み手が減ってしまうと話は違ってくる。
今はまだ大丈夫だが、マンガの次のコンテンツは見つかっていない。
ゲームやラノベは、私個人としてはマンガほど大きく成長しなかった
のではないかと思う。


マンガの次のコンテンツは、やはりマンガなのかもしれない。
アイドル産業のように、縮小再生産に向かっていく可能性は否定でき
ないけれども。


何の根拠もないのだが、いま携帯に夢中になっているゆとり世代の多く
は、まとまったものを受け取れない気がする。
音楽であればコンセプトアルバムよりもベスト盤か着うたを好むし、長
編小説も読むことができないだろう。


このダメージはゆとり世代が親になって、その子供にも伝わる。
パケット化されたものしか楽しめない層が増えれば、リテラシーは落ち
る。


つまり、次のコンテンツのためには、子供のリテラシーを向上させるこ
とが重要なのではないか、と思う。
となると、手始めに学校の国語の授業を面白くするべきだと思うが、現
状はどうだろうか。