いまの義務教育だと、小学生のときにローマ字を習う。
ところが訓令式とヘボン式を別々に教えているようなので、子供たちは混乱する。
例えば、「執事」を訓令式で表記すると“situzi”だが、ヘボン式だと“shitsuji”になる。
小学生のときは主に訓令式で事足りるのだが、中学生になると英語を習うので、ヘボン式の
方が望ましいということになる。
賢い子は、そういうことにもすぐに対応できるが、そうでない子やアルファベットに拒否反
応がある子は、なぜヘボン式にしなければならないのか理解できまい。
ただ、日本語をローマ字で表記するのは、自分の名前を書くときぐらいなので、あとは読め
ればそれでいい、ということだろう。
実際、学校でもローマ字の勉強はそれほどさせていないようだ。
Wikipedia のローマ字の項目を読むと、訓令式とヘボン式がどうしてあるのか書いてあった。
英語圏の人はヘボン式の方がいいし、日本人は訓令式の方がいい、と揉めたらしい。
規格もいろいろあって、もうわけがわからないことになっている。
前から不思議に思っていた、韓国人の名前のローマ字表記も、韓国独特の表記なのだと分かっ
て納得した。中国のピンイン表記のようなものか。
まあ、中国語の“r”やフランス語の“r”の音は、英語とは違うけど同じアルファベットを
使っているし、発音の表記は厳密には不可能なのかもしれない。
日本語の“らりるれろ”だって、外国人にとっては難しい発音だし。