日本地理学会の調査によると、高校生と大学生に日本の都道府県の場所を地図上で
答えさせたところ、宮崎県が最も正答率が低かったという。
朝日新聞に載っていた表を転載すると以下のとおり。
都県名 | 高校生 | 大学生 |
---|---|---|
宮崎 | 42.7 | 67.3 |
愛媛 | 49.6 | 68.5 |
島根 | 51.5 | 65.9 |
奈良 | 62.5 | 78.6 |
栃木 | 65.2 | 79.3 |
愛知 | 66.1 | 84.5 |
石川 | 76.8 | 87.2 |
秋田 | 77.3 | 85.5 |
長野 | 80.8 | 91.0 |
東京 | 93.0 | 95.1 |
*数字は位置を正しく答えられた割合(%)
調査対象は、全国の51校に通う高校生(うち37校は東京都内)と31大に通う学生だった
らしい。
高校生の半分以上が東京都の学生だったら、確かにこういう結果が出ても不思議ではな
かろう。彼らは地方に何の関心もないからだ。むしろ4割の高校生が知っていた方が驚き
である。
我が愛媛県はブービー賞に輝いた。
私も東京で出身を訊かれたとき「愛媛県です」と言うとあいまいな顔をされたものだ。
それに懲りて「四国です」と答えると、だいたい通じた。
まあ、そんなもんだろう。
全国の都道府県名は、公立の学校だと小学5年生と中学1年生のときに学習するはずだ。
このとき、どのくらい教えているかで定着度が決まる。
地理が好きな子はすぐに記憶できるだろうし、興味がない子は自分の住んでいる地域も
おぼつかないだろう。
これは歩留まりの問題で、100%完全に記憶させて卒業、というわけにはいかない。
おそらく半分ぐらいの子が、都道府県名や県庁所在地をあいまいにしか覚えないまま、
高校に進学するのだろう。
今回は地理の調査だったが、もし九九の調査をしても同じような結果が出るのではない
だろうか。
九九はさすがに、できなければ恥だ、という意識があるから、7割ぐらいの子が言えるか
もしれないが、大人になっても7の段や8の段があやしい人は意外といるものである。
こうした基礎知識は、大人になったら当然できるという前提があるので、いちいち確認
したりはしないが、けっこうバカな人が多いのだ。
「ヘキサゴン」が視聴率を稼いでいるのは、そういうバカをみんなでバカにする作業を
しているからだろう。
ただ、中学の教科はかなり幅広い内容になっており、理科や数学の問題なんかは、すっ
かり忘れてしまっているために、私は半分ぐらいしか解けない。
高校で文系に進学した人は、多かれ少なかれそうなのではないだろうか。
知っていればそれにこしたことはないが、知らなくても簡単に検索できる時代ではある。
宮崎県の人も愛媛県の人も、がっかりしないで、別のことで地域をアピールした方が建
設的だと思う。
ていうか、別に場所を覚えてもらう必要もないのではないかと。
むしろバカをスクリーニングできる機能を持った県であることを誇りに思うべきなんじゃ
ないかな。