回帰線

北回帰線とか南回帰線という言葉を習ったけれど、それが何を意味するのか全く知らなかった。
この歳まで調べることもなかったが、中学生に地理を教えていて、これを質問されたら困るな、
と思い予習しておくことにした。


そうすると、中学生に説明するのはちょっと難しいことがわかった。
これは社会の問題というより、理科の問題だ。


要するに北半球だと、太陽が夏至の日の昼に真上にくる場所が北緯23.4度で、その線を横にずっ
と結んでいくと、地球をぐるっと一周する線になる。
これが北回帰線だそうだ。


そして、この回帰線から赤道に向かって内側を熱帯という。なぜなら太陽がよく当たるから。
英語で回帰線のことを tropic というのも初めて知った。
だから熱帯のことをトロピカルっていうのね。


さらに、なんで「回帰」なんて言葉を使うのかというと、ギリシャ語で「帰る」という意味から
由来しているからだそうで、どうせなら「熱帯線」とでも翻訳すれば分かりやすかったのに。


以上のことは Wikipedia からの丸写しだけど、世の中便利になったものである。
いったいどこの誰が、わざわざ自分の時間を割いて、無報酬で、回帰線の説明をしてくれたの
だろうか? ありがたいことだ。


だいたい、私はこの歳まで回帰線の意味を知らずとも、普通に生きてこられたわけである。
たぶん、回帰線の意味を知ったとしても、この先の人生で変化があるとも思えない。
にもかかわらず、ちょっとうれしいのは、私にもまだ知的な好奇心が少しは残っているからだ
ろうか。


私が知らないことは無限にあるが、考えようによっては、それらを知ることで興奮できるのだ
から、すごく幸せなことかもしれない。
あ、いますごく格好つけたことを言ってしまいましたねw