鉄道と国家

鉄道は公共性の高い乗り物である。
一方で、採算も考えなければならない。


国鉄は、国会議員の「うちの地元にも鉄道を」という圧力に負けて、
採算性のないローカル線を全国に作らされた。
そのため借金が増えて、最終的に分割・民営化された。


民営化されると、当たり前だが不採算路線は廃線になった。



公共性と採算の問題は、年金や医療と同じだと思う。
国民が国にたかり過ぎたのだろうか。


みんなで弱い人を助ける、という原則はなくしてはいけない。
でも、その「みんな」が弱い人になってしまったらどうすればいい
んだろう? (←少子高齢化問題)
そもそも、どうして「みんな」が弱い人になってしまったんだろう? 
(←格差問題)



べつに、この本ではそんな踏み込んだことは書いていないのだけれど、
公共性を考えるときに、鉄道は分かりやすい補助線になるのではないか、
と思った。


朝ドラ「あまちゃん」の北三陸鉄道(実際は三陸鉄道北リアス線)も
ドラマの終盤で震災によって壊滅的な被害を受けるはずである。
どういう物語になるのか、期待している。