ミニコンポ

1980年代から90年代ぐらいまで、音楽を聴くのにミニコンポを買う若者が多かったような気が
する。それも、LPレコードとCDが混在していた時期は、レコードプレーヤーのサイズに合わせ
て、本体がかなり大きかった。


私が1989年に買ったケンウッドのミニコンポは、ミニといいつつ巨大なものだった。
チューナー・アンプ・カセットデッキイコライザー・CDプレーヤーがセットになっていて、
よくCDをカセットテープにダビングしたものだった。
まだMDはなかったと思う。


このミニコンポは2001年まで使った。引越しで壊れてしまったので、箱に入れて物置に入れた
ままだ。バブル期に作られたものだが、もう1円の価値もないだろう。


いま、電器屋に行くと、ミニコンポの売り場はあるものの、かつての熱気はない。
オーディオ好きの人のための、ちょっと高級なタイプのものか、高校生が使うのにちょうどい
いぐらいの安物の二種類しかないようだ。


音響にこだわる人は、本格的なオーディオ装置を買うだろうし、そうでない人は携帯ツールで
音楽を聴くからコンポなんか持つ必要がない。
経済と平行して、オーディオ富裕層と貧民に分かれてしまったのだろう。


考えてみれば、ミニコンポというのはかなり中途半端な製品である。
若者のオーディオ装置のエントリーとして買うためにあるようなものだ。
メーカーとしては、そこから高級なアンプやスピーカーなどに手を出していってほしかったの
だと思う。


しかし、経済的に余裕がなくなり、音楽はダウンロードして聴くものになってしまった。
もはや“いい音”はどうでもよくなったのである。
ちゃんと鰹節や昆布で出汁をとった味噌汁より、インスタントの味噌汁が好まれるようなものか。
なんか雁屋哲みたいなことを言ってるが。


どこかに、80年代から90年代のミニコンポを熱く語ったサイトはあるのだろうか? 


本文と写真はまったく関係ありません

(o・酈・)<ねえ、ミニコンポってなに? 
ノリo´ゥ`リ<おいしいもの☆カナ