- 作者: 小川隆夫,平野啓一郎
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2007/09/11
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
デイヴィスを浮き上がらせようという企画である。
ところどころ分からない部分(特に平野啓一郎のパートで)があったが面白かった。
私はマイルスの長いキャリアの中で、後期の“黄金のクインテッド”時代が最も好きである。
それ以降の電子楽器が入ったやつは、正直どう聴いていいのか分からない。
ちょうど黒澤映画でいうと、後期の白黒時代が好きで、カラーになってからはよく分からない
のに似ている。
マイルス・デイヴィスという人は、常に大衆の人気を集めていたい人で、ジミ・ヘンドリック
スやマイケル・ジャクソンが大観衆を熱狂させているのを見て、俺もかくあらねば、と強く思
ったという。
すでに大御所だったにもかかわらず、コンテンポラリーなものへの興味がなくならないのは、
晩年の手塚治虫のようである。
天才とは、そういうものなのだろうか。
ジャズに限らず、現在の音楽シーンはあまり活気が無いようである。
携帯ツール向けのダウンロードは増えているみたいだけれど、ジャンルが細分化してしまい、
大衆の熱気は感じられない。
このような状況をマイルス・デイヴィスはどう思うのだろうか。
まさか携帯ツール向けの楽曲をレコーディングしたりはしないだろうが、何らかのアプローチ
をしたのかもしれない。
ジャズをオーディオ装置で再生するときは、なるべくなら高級なスピーカーで鳴らしたいもの
だ。家庭でそういうことができない時代は、ジャズ喫茶というものがあった。
やがて各家庭でもそれなりの再生装置が買えるようになり、ジャズ喫茶は衰退していった。
さらに現在では、オーディオオタクでない限り、高価なスピーカーなど持っていない。
音響装置とジャズは、一蓮托生なところがあったのかもしれない。
巨大なスピーカーで
- アーティスト: マイルス・デイヴィス,ムトゥーメ,ソニー・フォーチュン,レジー・ルーカス,ピート・コージ,マイケル・ヘンダーソン,アル・フォスター
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 2000/06/21
- メディア: CD
- クリック: 16回
- この商品を含むブログ (65件) を見る
でも、本当は
- アーティスト: マイルス・デイヴィス,ジョージ・コールマン,ハービー・ハンコック,ロン・カーター,トニー・ウイリアムス
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 2000/05/24
- メディア: CD
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
このCDでマイルスに興味を持てなかったら、たぶん縁がないと思って諦めた方がいい。
などと偉そうに書いているけれど、音楽なんて自分が気に入ったものを聴いていればそれで
いいのである。
いまの中学生は、エグザイルは知ってても、ポール・マッカートニーを知らないんだし。
ジャガーとランドローバーがインドのタタ財閥に買収されました。
元宗主国の面子が丸つぶれです。
いつか日本も中国に買収されてしまうのでしょうか。