歌姫

休日になってようやくたまっていたドラマを消化することができた。
金曜ドラマ「歌姫」は面白かった。次からも見ようと思う。


流行の昭和30年代ものだが、舞台を土佐清水市にしたところがいい。
本当は最初からどっぷりと昔の話を見たかったが、冒頭に現代のシーンを入れている。あれは
余計だと思うのだが、どうだろうか? 


主演の長瀬智也は、日活映画全盛期なら間違いなくスターになっていた男で、生まれてきたの
が遅すぎた。だが、設定さえ整えてやれば、このドラマのように十分に魅力的になる。
最近の長瀬主演のドラマにはハズレがない。


また、前クールの「牛に願いを」でミソをつけた相武紗季も、今回は土佐のはちきん娘という
いい役をもらって、伸び伸びと演じている。昭和30年代の衣裳も可愛い。


が、私が最も驚いたのは、脇役で登場した斉藤由貴である。
このドラマのプロデューサー磯山晶が手がけた「我輩は主婦である」という昼ドラで主演したの
が縁でキャスティングされたのだろうが、往年の樹木希林を思わせる怪演をみせており、アイ
ドル時代を知っている者としては、あまりの変わりっぷりに二度見してしまった。
今後、斉藤由貴は化けるかもしれない。


唯一、違和感があったのは、ヤクザ役の佐藤隆太である。
いい人のイメージがあるので、ああいう悪役は向かないのではないか。
どうせなら中村獅童の方がよかったと思う。