NHKのBSで再放送されていた朝ドラ「はね駒」を見終えた。
当時の斉藤由貴のファンだったので、浪人しているときに
見ていたはずなのだが、この年になって見返すとほとんど
憶えていなかったことに気づいた。
そもそも夫役が渡辺謙ということさえ失念していたのだから、
何を見ていたのやら。
まだ男女共同参画社会という言葉が出てくる以前の1986年の
作品ながら、女性の進学や就職について先進的な生き方を
した人物をモデルにしている。
あまりに進歩的すぎる部分は、母親役の樹木希林がビシッと
抑えつけていて、脚本の目配りもよい。
「おしん」もそうだったが、妹が嫁いだ先の農村で嫁いびりが
あって不幸な目に遭う話があって、当時は農家の非近代性が
怨嗟の的になっていたのだろう。
あって驚いた。名作はそういうところがあるのかもしれない。
子役の演技は今の水準からするととても低いのも気になった。
というか、いまの子役が上手すぎるのだろう。
普通の子供が受けていたオーディションに、劇団の子供が
やってくるようになったのは90年代あたりからなのか。
ドラマの内容はわりとコメディタッチなところが多かったのに、
タイトル音楽が不思議なほど重厚だったのも謎だ。